アプリ開発の流れ・期間・費用と依頼先の選び方
企画からストア公開、公開後の保守まで、アプリ開発がどう進み、いくらかかるのかをまとめました。iOSとAndroidのアプリを開発している立場から、外注先を選ぶときの確認点もお伝えします。
まず結論から
アプリ開発の費用と期間は、機能の範囲と、iOSとAndroidをいくつのコードで作るかでほぼ決まります。当社の計画値では、ログイン、少数の画面、中心となる機能1つを備えた最初のバージョン(MVP)で40,000から80,000米ドル、期間は3か月から5か月です。
決済、プッシュ通知、外部システムとの連携、管理画面を備えた業務アプリは90,000から180,000米ドル、期間は5か月から8か月です。リアルタイム機能や高いセキュリティ要件を持つ大規模なアプリは、200,000米ドル以上、期間は8か月から18か月を見込みます。
いずれも1つのプラットフォーム向けにネイティブで作る場合の計画値で、正式な見積もりではありません。React NativeやFlutterでiOSとAndroidを1つのコードから作る場合は、この1.1倍から1.3倍です。数字の根拠はアプリ開発費用の計算ツール(英語)にまとめています。
ネイティブ、クロスプラットフォーム、Webアプリ
アプリの作り方は大きく4つあり、金額より先に決めるべきなのは、コードをいくつ持つかです。予算、スケジュール、公開後の保守の手間は、画面の数よりもこの選択に大きく左右されます。表の費用係数は、同じ機能をネイティブで1つのプラットフォーム向けに作る場合を1.0としたものです。
| 作り方 | 主な言語・技術 | 費用係数 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| ネイティブ(1つのプラットフォーム) | iOSはSwift、AndroidはKotlin | 1.0 | 利用者がiPhoneかAndroidのどちらかに偏っている |
| ネイティブ(iOSとAndroidの両方) | SwiftとKotlinで2つのコード | 1.7から1.9 | Bluetooth、HealthKit、ARなど端末の機能を深く使う |
| クロスプラットフォーム | React NativeまたはFlutterで1つのコード | 1.1から1.3 | 公開時から両方のストアに出し、1つのチームで保守したい |
| Webアプリ(PWA) | Web技術で作り、ブラウザで動く | 0.4から0.6 | ストアからのインストールが不要な社内ツールなど |
係数で比べると、両方のストアに出す場合、クロスプラットフォームは2つのネイティブアプリよりおよそ3分の1安く済みます。多くの業務アプリでは、これが合理的な選択です。端末の機能がアプリの中心にあるなら、ネイティブが向いています。
正直にお伝えすると、当社が名前を出してご紹介できるアプリはReact NativeとExpoで開発したものです。Flutterで開発したアプリについては、名前を出してご紹介できる事例がまだありません。
アプリ開発の流れと期間
期間の目安は、最初のバージョンで3か月から5か月、業務アプリで5か月から8か月、大規模なアプリで8か月から18か月です。プラットフォーム、外部連携、法令対応が増えるほど長くなります。工程はどの規模でも同じです。
- 企画・要件定義:目的、利用者、成功を測る指標を決め、ネイティブかクロスプラットフォームかを選びます。
- UI/UX設計:画面の流れ、ワイヤーフレーム、Figmaで操作できるプロトタイプを作ってから開発に入ります。
- 開発:アプリとサーバー側を並行して作り、毎週デモでお見せします。分析ツールとクラッシュレポートは初日から組み込みます。
- テスト:TestFlightとGoogle Play Consoleのテスト機能を使って実機で確認し、限定ベータで検証します。
- ストア申請:App Store ConnectとGoogle Play Consoleの設定、スクリーンショット、プライバシー情報とデータセーフティの登録を行います。
- 段階的な公開:利用者を少しずつ広げながらクラッシュ率を監視し、問題が出たときに元に戻す手順も用意しておきます。
- 保守運用:新しいOSへの対応、不具合の修正、機能の追加を続けます。
ご自身でGoogle Playに公開する場合の注意点もあります。2023年11月13日以降に作成した個人用のデベロッパーアカウントでは、製品版の公開前に、12人以上のテスターが14日間以上続けて参加するクローズドテストが必要です。
アプリ開発の費用の目安
表の金額は、当社の計算ツールにある計画値です。請求は米ドル建てのため、円での金額は請求日の為替レートで変わります。円換算は、三菱UFJ銀行の公表相場のうち、2026年10月19日の仲値(TTM、1米ドル=157.95円)で計算した参考値です。
| 規模 | 主な範囲 | 開発費(米ドル) | 円換算の参考値 | 期間 |
|---|---|---|---|---|
| 最初のバージョン(MVP) | ログイン、少数の画面、中心となる機能1つ、簡単なサーバー | 40,000から80,000 | 約630万円から1,260万円 | 3か月から5か月 |
| 中規模の業務アプリ | 上記に加えて決済、プッシュ通知、外部連携、管理画面、複雑な業務ロジック | 90,000から180,000 | 約1,420万円から2,840万円 | 5か月から8か月 |
| 大規模・エンタープライズ | リアルタイム機能、複数の外部連携、高度なセキュリティ、オフライン対応 | 200,000から500,000以上 | 約3,160万円から7,900万円以上 | 8か月から18か月 |
同じ規模の中で金額を動かすのは、プラットフォームの数、FirebaseやSupabaseではなく独自のAPIサーバーを作るかどうか、チャットのようなリアルタイム機能、凝ったアニメーション、法令対応です。計算ツールでは、独自のAPIサーバーに25,000から80,000米ドル、リアルタイム機能に15,000から40,000米ドルを見込んでいます。
公開後には、開発の見積もりに入らない費用がかかります。次の金額が目安で、サーバー、プッシュ通知、分析、クラッシュレポートの費用は、月間利用者が1万人から10万人の場合の年額です。
- Apple Developer Program:年99米ドル、または現地通貨での同等額(Appleの案内)。
- Google Play Console:登録時に1回だけ25米ドル。
- サーバー費用:年2,400から24,000米ドル。
- プッシュ通知と分析:年600から6,000米ドル。
- クラッシュレポート:年0から3,600米ドル。
- 保守と新しいOSへの対応:毎年、開発費の15%から20%。
たとえば開発費が40,000米ドルなら、保守費として年6,000から8,000米ドルを見込んでください。AppleとGoogleは新しいOSを定期的に公開し、ストアの規約も改定していくため、この費用は省けません。
日本のApp Storeの課金ルール
2025年12月18日に「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」が全面施行されました。公正取引委員会は、Apple、iTunes株式会社、Googleを規制の対象に指定しています。
これを受けて、AppleはiOS 26.2から日本向けの配信条件を変えました。アプリ内でApple以外の決済手段を使うこと、Webサイトへのリンクで購入に誘導すること、代替アプリマーケットプレイスで配信することができるようになりました。
Appleの案内によると、日本のApp Storeでデジタル商品やサービスを売るときの手数料は原則21%で、Appleのアプリ内課金を使うとさらに決済処理手数料5%がかかります。アプリ外のWebサイトに誘導した販売では、リンクのタップから7日以内の売上に原則15%がかかります。
App Store Small Business Programの参加者の取引や、2年目以降の自動更新サブスクリプションには10%の料率が適用されます。課金の方法は売上に直結するため、要件定義の段階で決めておくことをおすすめします。Google Playの条件は、Play Console ヘルプでご確認ください。
自分で作るか、フリーランスか、開発会社か
アプリは自分で作ることもできます。試作品や簡単な社内ツールなら、ノーコードツールやAIのアプリ作成ツールで足りる場合もあります。ただし、独自のサーバー、決済、個人情報の扱い、継続的なアップデートが必要になると、手間は一気に増えます。
フリーランスは、範囲がはっきりしていてサーバー側の規模が小さいアプリに向いています。保守やアップデートを1人に頼る点がリスクです。開発会社や専属チームは、設計、サーバー、テスト、ストア申請、運用までまとめて担える一方、費用はそのぶん上がります。
海外の開発会社に任せる進め方と注意点は、オフショア開発のガイドで詳しく説明しています。どこに頼む場合でも、契約の前に次の点を確認してください。
- App StoreとGoogle Playのアカウントが、開発会社ではなく自社の名義になっている。
- ソースコードとリポジトリを自社で管理し、支払い後にコードの権利がどちらに帰属するかが契約に書かれている。
- 仕事の完成に報酬を払う請負契約(民法第632条)か、事務の処理を委ねる準委任契約(民法第656条)かを、法務担当者と確認している。
- 新しいiOSとAndroidへの対応を含む保守の範囲と料金が、文書になっている。
- 依頼先が過去に作ったアプリ(勧められた技術で作られたものを含む)を、実際にインストールして試している。
- 見積もりが、確定した範囲、後からの変更、公開後の費用に分かれている。
海外の開発会社と個人情報保護法
多くのアプリは、会員情報、位置情報、端末の識別子、決済情報などの個人データを扱います。インドなど海外の開発会社がそれを扱う場合は、個人情報保護法第28条の「外国にある第三者への提供の制限」が関係します。
個人情報保護委員会のQ&A(Q12-1)によると、外国にある第三者に個人データを提供するときは、原則としてあらかじめ本人の同意が必要で、個人データの取扱いを委託する場合も同様です。
例外は、提供先が同等の制度があると認められた国にある場合(Q12-2では2021年9月時点でEUと英国)や、相手が基準に適合する体制を整えている場合などです。インドはこの一覧に含まれていません。
同じQ&A(Q10-24)は、委託先が日本国内のサーバーにある個人データにアクセスする場合でも、委託先が所在する国の制度を把握したうえで安全管理措置を講じる必要があるとしています。どの方法で対応するかは、契約の前に法務担当者や弁護士とご相談ください。
開発中は本番の個人データではなくテスト用のデータを使うように設計すると、海外とのやり取りで扱う個人データを減らせます。当社のデータの扱いはプライバシーポリシー(英語)に記載しています。
Digital Heroesのアプリ開発の進め方
経営陣はニューヨークで、エンジニアはデリーとラクナウで働いています。日本国内に事務所はなく、プロジェクトはリモートで、英語で進めます。このサイトのLive Chatには日本語で書き込めます。チームからの返信は、お使いのブラウザの言語に自動で機械翻訳されます。
日本はインドより3時間30分進んでいて、どちらの国にもサマータイムはありません。日本の正午は、インドの午前8時30分です。
ネイティブ開発ではSwiftとKotlin、クロスプラットフォームではReact NativeとFlutterを使います。React NativeではExpoとEAS Buildを、サーバー側ではNode.js、Supabase、Firebaseを使います。詳しくはReact Native開発のページ(英語)をご覧ください。
Shopifyのストアと連動するショッピングアプリの場合、当社の計算ツールでは、Storefront APIとの連携に60から120時間を見込んでいます。ストア自体の費用はShopify構築の費用ガイドで、海外への販売はShopifyで始める越境ECのガイドで説明しています。
全額のお支払いが済むと、プロジェクトのために作ったコード、デザイン、文章、素材の権利は、契約の知的財産条項に従ってお客様に帰属します。当社が以前から保有しているライブラリや、複数のお客様向けに開発する部品は当社に残ります。詳しくは利用規約(英語)をご覧ください。
お支払いの方法
- 範囲が決まった開発:着手前に着手金をお支払いいただき、その後は合意したマイルストーンごとにお支払いいただきます。
- 月額の保守契約と専属チーム:毎月のご請求です。
請求は米ドル建てです。消費税やインボイス制度の扱いは、顧問の税理士にご確認ください。
これまでに開発したもの
名前を出してご紹介できるモバイルアプリは、AirTrainr(英語)の2つのアプリです。アスリート向けとトレーナー向けで、React Native、Expo、Supabaseで開発しました。
2026年には、クリニックや病院の人員計画を支えるプラットフォーム、Planivo(英語)の全体を開発しました。
同じく2026年に開発したSpeedyPrintは、南アフリカの印刷通販サイトです。ブラウザ上のデザインエディター、CSVを使った可変データ印刷、校正の確認、PayFastでの決済を備え、Next.js、React、TypeScript、Supabaseで作りました。
Clutchのプロフィール(英語)での評価は、検証済みレビュー66件で5.0です(2026年10月13日確認)。これまでに40か国以上のお客様と仕事をしてきました。日本語のページの一覧はホームにあります。
よくある質問
アプリ開発の費用はどれくらいかかりますか?
ネイティブで1つのプラットフォーム向けに作る場合の計画値で、最初のバージョンが40,000から80,000米ドル、決済や外部連携を備えた業務アプリが90,000から180,000米ドル、大規模なアプリが200,000米ドル以上です。iOSとAndroidをクロスプラットフォームで作る場合は1.1倍から1.3倍になります。正式な見積もりは、範囲を文書で確定してからお出しします。
アプリ開発の期間はどれくらいですか?
最初のバージョンで3か月から5か月、業務アプリで5か月から8か月、大規模なアプリで8か月から18か月が目安です。企画・要件定義、設計、開発、テスト、ストア申請までを含みます。プラットフォーム、外部連携、法令対応が増えるほど長くなります。
アプリ開発は一人でもできますか?
できます。試作品や簡単なアプリなら、ノーコードツールやAIのアプリ作成ツールで作れる場合もあります。ただし、独自のサーバー、決済、個人情報の扱い、継続的なアップデートが加わると、一人で担うのは難しくなります。また、2023年11月13日以降に作成した個人用のGoogle Playデベロッパーアカウントでは、公開前に12人以上のテスターによる14日間以上のクローズドテストが必要です。
ネイティブとクロスプラットフォームはどちらがよいですか?
多くの業務アプリでは、React NativeやFlutterで1つのコードから作るクロスプラットフォームが合理的です。費用はネイティブ1プラットフォームの1.1倍から1.3倍で、2つのネイティブアプリの1.7倍から1.9倍より抑えられます。Bluetooth、HealthKit、ARなど端末の機能を深く使うアプリは、ネイティブが向いています。
アプリの公開後にはどんな費用がかかりますか?
Apple Developer Programが年99米ドル、Google Play Consoleが登録時に1回だけ25米ドルです。ほかにサーバー、プッシュ通知、分析、クラッシュレポートの費用と、毎年開発費の15%から20%の保守費がかかります。日本のApp Storeでデジタル商品を売る場合は、Appleの手数料も見込んでください。
海外の開発会社に個人データを扱わせても問題ありませんか?
個人情報保護法第28条の要件を満たせば可能です。外国にある第三者への提供には、原則として本人の同意が必要で、取扱いを委託する場合も同様です。例外は、提供先がEUと英国のように同等の制度があると認められた国にある場合や、相手が基準に適合する体制を整えている場合などで、インドはそうした国に含まれていません。対応の方法は、法務担当者や弁護士とご確認ください。
日本語でやり取りできますか?
プロジェクトは英語で進めます。このサイトのLive Chatには日本語で書き込めます。チームからの返信は、お使いのブラウザの言語に自動で機械翻訳されます。フォームからのお問い合わせには、24時間以内にメールで返信します。
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